それでは、前ページで掲載した音のセッティングを見ていきましょう。 今回使用したプラグインはNative Instrumentsの「GuitarRig 2」(以下GR2)です。 GuitarRigの最新バージョンは「GuitarRig 3」(以下GR3)ですが、ここではGR2を使っています。その理由ですが、「E-Acoustic Simulator」というプリセットがあったからです。
ちなみにこのプリセットには以下の情報が記述されていました。
そして、このプリセットはGR3でもロードできるので、GR3でも同じように音は出せます。ただし、GR2がなければこのプリセット自体も存在しないということで、古いバージョンを持っていない方には試すことができないというわけです。
とはいえ、このプリセットを見ると、GuitarRig特有のアンプやキャビネットが使われているわけではありません。 では、モジュールの構成を見てみましょう。 今回のプリセットで使われているモジュールは、コンプレッサーやEQ、コーラス/フランジャー、リバーブといった定番のエフェクターばかりです。 GR3はもちろんのこと、ほかのアンプシミュレーターでも簡単に再現できそうです。 ポイントはイコライザーイコライザーの設定 特にポイントとなるのはEQでしょう。使われているのはパラメトリックイコライザー(PEQ)で、これが3つも使われています。いずれも同じタイプで2ポイントのゲインをUP/DOWNできるようになっています。パラメーターは周波数、ゲイン、Qの順番です。
1つめのEQは
2つめのEQは
3つめのEQは イコライザーによって設定できる範囲や実際の効きが変わってくるので、ほかのプラグインでもまったく同じにはなりませんが、参考にはなるのではないかと思います。
EQと比べると、空間系はモジュールによってキャラクターも違うので、パラメータはあまり参考になりませんが、このへんは好みでしょう。
おまけ以上で、このプリセットの解説は終わりです。 ところで、なぜ、このプリセットはGR3ではなくなってしまったのでしょう? あまり評判がよくなかったのでしょうか? ここで紹介したプリセットは「エレキギターでアコースティックギターをシミュレート」したものですが、このほか、GR2にはアコースティックギター用のプリセットというのもいくつか存在します。ここではそれを1つ紹介しておきましょう。 前ページでかけたアコースティックギターのシミュレーターをかけた音にさらに、Twang Live Acousticというアコギ用のプリセットでGR2をかけています。音は微妙ですね。 プリセットの情報には アコギっぽい音になったから、それにアコギ用のエフェクトをかけるなんていう使い方はたぶん間違いってことなんでしょう。別にベストなやり方があるはずです。 比較用に、前ページで掲載したものと比較できるよう、いっしょに並べておきます。 いずれもピックアップはMIDDLEです。 次ページでは、別の奏法のサンプルを掲載します。
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